赤ネームなんて都市伝説だと思ってた今日この頃。
昨日、ギルメンが某所でチャンピオン・ボスと戦ってたら2名の賊に襲われたとのこと。
これは立派な殺人である。
現場検証せねばならん。
聞き込みによると、昨日は4段階目に入ったところで襲われたそうだ。
その時点では青ネームの戦士系、A容疑者とP容疑者。
手口は単純で、いきなり近接武器で殴ってくるとのこと。
まるで北斗の拳的な世界観じゃないか。
そんなわけで昨日の殺人現場にやってきたのだ。
犯人は犯行現場に戻ってくる、これは犯罪捜査の鉄則である。
だが自分の逃走経路も考えて、自分が得意な隣の方のチャンピオン・エリアで開始。
湧かせてみたら、蛇系。
2段階、3段階と慎重に進めていく。
きっと自分は、どこかで見張られている筈。
とにかく自分のヒットポイントを極度に減らしたり、モンスターに囲まれすぎて脱出経路が妨げられることのないよう、ある時点からWWA攻撃に頼らない確固撃破で進めていく。
4段階目まで来たところで、昨日の被害者のギルメンJさんが現場検証に加わる。
そろそろかなと思ったが、下手人は一向にやってこない。
ついにRikktor君が湧く。
ここに来たのは、PSCが目的ではない。
赤ネームが都市伝説ではなかったことを証明するためだ。
ギルメンJさんがRikktor君にやられてしまったので、端に退避して騎士魔法で蘇生。
蘇生成功後、ヒットポイントが0付近になる状態で襲われたら嫌だなぁと思いながら、余らせておいた2段階目のモンスで回復。
そんなことが3度。
この無防備の状態に関わらず襲ってこないんだから、今日は来ないのだろうか。
Riktor君のヒットポイントを残り数%位まで減らしたあたりで、右方向に見えた赤い名前。
赤い人(A容疑者)、キター!
申し訳ないと思ったが、Jさんの救援については一顧だにもせず、自分は出口に向けて逃走開始。
出口に向かって走り出したら、今度は前から時間差で、
赤い人(P容疑者)、キター!
久しぶりに見たよ、xxx is Attacking you!!
前からやってきたP容疑者とすれ違う。
幸いにお互いの武器は、干戈を交えることはなかった。
すれ違った後、P容疑者は反転して自分を追っかけてくる。
互いの距離は、2馬身差というところ。
操作を間違えて、出口まで少し遠回りになるルートを走ってしまう。
すると彼(彼女?)は、最短経路を使って先回りをした。
P容疑者が先行したところで、今度は自分が反転してボスのいる逆方向に戻る。
それを見て、P容疑者も反転して追っかけてくる。
自分も再反転し、今度は自分の方が、さっき彼が使った出口までの最短経路を走る。
出口までの最短経路を取る位置が逆転した。
地形の関係で彼は、もう追い付けない。
二人の間は、さっき以上の距離の差が付いた。
それに逃げ足(回線)には自信がある。
これだけ距離を離したら、魔法スキルのないと思われる彼に、走りながらリコールアウトできる騎士魔法を唱える自分を止めることはできない。
ついに彼は追走を諦め、自分は逃げきることができた。
この後にRiktor君が出すだろうPSCは、残念ながら容疑者達の元に。
逃げる自分を反転して追っかけてくるわけだから、PSC乗っ取りが犯行目的ではなかろう。
十数年ぶりに感じた緊張感と、逃げ切りに成功した達成感は格別だ。
ただ見殺しにJさんには気の毒なことをした。
これだけは、どうにも気まずく心に引っかかるのだ。