ムダに時間を潰すことになった贖罪期間の話を、ブログに書いた。
するとコメント欄に、我がシャードにおけるヒエラルキーのトップに位置するVesper首長様からお言葉が。
– これは槍大会への招待ってこと!?
– 本気で招待と受け取っていいのか?
「密かに期待していたのですが」
これはきっと個人の感想風を装った、本気のご招待に違いない。
槍芸人、日本語は得意よ。
斟酌も忖度もできちゃうから。
– 首長直々のお誘いとあらば、これは行かずばなるめぇよ。
—–
馬上槍大会のルールを簡単に述べるとこうだ。
- まず馬に乗ります。
- ランスと盾を持ちます。
- ランスのSpMのディスマウントをセットします
- 相手とすれ違って打ち合って、馬から落ちた方が負け。
それをトーナメント方式でやって、我がシャード最強のフェンサーを決める大会だ。
これは槍芸人が、成りあがるチャンス到来か?
—–
大会前日、そのトーナメント表が発表された。
どれどれ。
この槍芸人のお相手はどなたかなぁ。
どうせ皆さんの本職は剣士かメイジか、あるいはせいぜいが書写屋でしょ?
そこに行くと、俺は本職のフェンサー。
■
そしてトーナメント表による自分の初戦のお相手。
Orcaさん?
聞いたことのある名前の方だな、うん。
というか著名な人じゃなかったかな?
確か、どこかの首長を長く務めておられる方のような。
大会の専用掲示板をよく読むと、どなたかが寄せたこんな書き込みが。。。
– やべぇ。初戦の相手はガチな人だよ。
– 優勝候補筆頭な人と当たっちまった。
開会式の合間に、こっそり対戦相手の方の装備を見る。
装備の抵抗を下げて、回避を目一杯に上げてる。
めっちゃガチ勢さんじゃないのぉぉぉ?
しかも大会開始前に、参加者の皆様の前で模範指導をなされている。
シャードのトップ首長が認める間違いなく優勝候補筆頭の人。
他方、自分はこんな武器と装備。
街の店売りのランスに命中を+5%、練りこんだだけ。
運が悪かった、仕方がない。
胸を借りるつもりで頑張ろう。
■
(敗退の画像)
– というわけで、対戦相手に1度も土を付けることもなく。
– 初戦で敗退し、アリーナの土を袋に詰めて故郷に帰ることになりました。
↑↑って観戦しながら対戦を待つ間、未来予想でメモ帳にこんな下書きを書いてたの。
ところが予想と現実が異なることは、ままありましてね。
物語はここから面白くなってくるところですが、今夜はお時間が一杯一杯ということで。
この続きは、また明日。